こんにちは!中四国でアスベスト(石綿)調査・除去工事をおこなっています西日本アスベスト調査センター(NARC)のブログ担当です。
「もしかして、自宅の屋根にアスベストが使われているかも…?」 「アスベスト入りの屋根って、そのままにしておいて大丈夫なの?」 「屋根のアスベストを除去するのに、どのくらいの費用がかかるのだろう…?」
もしかしたら、あなたもこのような疑問や不安を抱えてはいませんか?特にご自宅の築年数が古い場合、屋根にアスベストが使われている可能性は十分にあり、そのまま放置しておくのはとても不安ですよね。しかし、正しい知識がないために、何をすればいいのかわからず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなあなたの不安を解消するため、アスベスト(石綿)屋根に関するあらゆる疑問を徹底的に解説します。アスベスト(石綿)屋根の危険性から見分け方、法律で定められた調査義務、そして適切な除去方法や費用、補助金制度まで、あなたが知りたい情報を網羅的にご紹介します。
この記事を読めば、あなたの屋根にアスベストが含まれているかどうかの確認方法から、安全かつ適切な対処法まで、すべてがわかります。
- アスベスト(石綿)屋根の危険性について知りたい方
- 自宅の屋根にアスベストが含まれているか知りたい方
- アスベストの屋根のリフォームや解体を検討している方
- 法律で定められたアスベストの事前調査や報告義務について知りたい方
- アスベストの屋根の除去にかかる費用や補助金制度について知りたい方
上記のようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
アスベスト(石綿)屋根の危険性とは?なぜ放置してはいけないのかを解説
アスベスト(石綿)屋根の危険性は、その建材そのものがもろくなったり、物理的な衝撃が加わったりすることで、アスベストの繊維が空気中に飛散することにあります。この飛散したアスベスト繊維を吸い込むことで、健康被害が発生するリスクがあるのです。
なぜアスベスト(石綿)屋根は危険なのか?アスベストの健康被害について
アスベストは、その繊維が非常に細かいため、一度吸い込んでしまうと体外に排出されにくいという特徴を持っています。肺に吸い込まれたアスベスト繊維は、長い年月をかけて肺組織を傷つけ、さまざまな病気を引き起こす可能性があります。具体的には、肺がんや悪性中皮腫、石綿肺などが挙げられます。これらの病気は、アスベストを吸い込んでから15〜50年という非常に長い潜伏期間を経て発症することが多いため、「静かな時限爆弾」とも呼ばれています。
この健康被害のリスクがあるため、現在ではアスベストの使用は全面的に禁止されています。しかし、禁止される以前に建てられた多くの建物には、依然としてアスベストが残されており、特に屋根材は、風雨や紫外線にさらされることで劣化が進みやすく、アスベスト繊維が飛散するリスクが高まるのです。
アスベスト(石綿)屋根の危険度を示す「レベル3」とは?
アスベスト含有建材は、その飛散性の高さによって危険度が3つのレベルに分類されています。
- レベル1:飛散性が著しく高い
- レベル2:飛散性が高い
- レベル3:飛散性が比較的低い
アスベスト(石綿)屋根は、この中で最も危険度が低い「レベル3」に分類されます。これは、セメントなどにアスベスト繊維が練り込まれて固められているため、通常の状態ではアスベストが飛散しにくいからです。
しかし、これはあくまで「通常の状態」での話です。屋根材がひび割れたり、欠けたり、高圧洗浄をかけたり、あるいは解体・撤去の際に破砕したりすると、内部に固定されていたアスベスト繊維が空気中に飛び散る危険性が一気に高まります。そのため、アスベスト屋根は、たとえレベル3であっても、劣化が進んだり、工事を行う際には適切な飛散防止対策を講じる必要があるのです。
自宅の屋根にアスベスト(石綿)が使われているか調べる方法
ご自宅の屋根にアスベストが使われているか調べるには、いくつかの方法があります。まずはご自身でできる簡単な確認方法から見ていきましょう。
1. 築年数でアスベスト(石綿)屋根のリスクをチェック
アスベストの使用は段階的に規制されてきました。そのため、建物の築年数からアスベスト屋根の可能性をある程度判断することができます。
- 〜1970年代以前:アスベストの使用が始まっていましたが、まだ一般的ではありませんでした。ただし、一部の建材に使用されている可能性はあります。
- 1980年〜2004年頃:この時期に建てられた建物は、アスベスト含有建材が最も多く使用されました。特に屋根材は、アスベストが持つ耐久性や耐火性が重宝されたため、使用されている可能性が非常に高いです。
- 2006年以降:2006年にアスベストの使用は全面的に禁止されました。そのため、2006年以降に建てられた建物には、原則としてアスベスト屋根は使用されていません。
2. 屋根材の種類からアスベスト(石綿)屋根を判断する
アスベストは、主にセメントを原料とする屋根材に使用されていました。代表的なアスベスト(石綿)屋根の種類には、以下のようなものがあります。
- スレート屋根(カラーベスト、コロニアル):最も普及している屋根材の一つです。1961年〜2004年頃に製造された製品にはアスベストが含まれている可能性が高いです。製品名で「コロニアル」や「ザルフ」などが知られています。
- セメント瓦:粘土瓦とは異なり、セメントを主原料とする瓦です。
- 波型スレート:主に工場や倉庫の屋根に使用されています。
粘土瓦や金属屋根材(ガルバリウム鋼板など)には、基本的にアスベストは含まれていません。ご自宅の屋根材がわからない場合は、建築時の図面を確認するか、専門業者に相談してみましょう。
3. アスベスト(石綿)屋根の正確な調査は専門業者に依頼
築年数や屋根材の種類からある程度の推測はできますが、ご自宅の屋根にアスベストが含まれているかどうかを正確に判断するには、専門業者によるアスベスト含有調査が不可欠です。
アスベスト調査は、「石綿含有建材調査者」という国家資格を持つ専門家が行います。この調査では、屋根材の一部を採取して分析機関で成分分析を行うため、100%確実にアスベストの有無を特定できます。
また、2022年4月からは、一定規模以上の解体・改修工事を行う前にアスベストの事前調査を行い、その結果を報告することが法律で義務化されています。ご自身で安易に屋根材を採取しようとすると、かえってアスベスト繊維を飛散させてしまう危険性があるため、必ず専門業者に依頼してください。
アスベスト(石綿)屋根の正しい対処法と工事の種類
ご自宅の屋根にアスベストが含まれていることが判明した場合、「すぐにでも撤去しなきゃ!」と焦る方もいらっしゃるかもしれません。しかし、アスベスト屋根は、その状態によって適切な対処法が異なります。
アスベスト(石綿)屋根は「除去」「囲い込み」「封じ込め」で対処
アスベスト屋根の対処法は、大きく分けて3つあります。
- 除去(葺き替え):既存のアスベスト屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に交換する方法です。最も確実で安全な方法であり、アスベストのリスクを根本から解消できます。
- 囲い込み(カバー工法):既存のアスベスト屋根材を撤去せずに、その上から新しい屋根材を被せてしまう方法です。アスベストの飛散リスクを抑えつつ、比較的安価にリフォームできるのがメリットです。ただし、屋根の重量が増えるため、建物の耐震性への影響を考慮する必要があります。
- 封じ込め(塗装):アスベスト屋根の上に、アスベストの飛散を防止する専用の塗料を塗布する方法です。比較的安価で短期間で施工できますが、効果は一時的であり、経年劣化により再びアスベストが飛散するリスクがあります。あくまで応急処置として検討するべきでしょう。
ご自身の屋根の状態や予算、将来的な計画に合わせて、最適な対処法を専門業者と相談して決めることが重要です。
アスベスト(石綿)屋根の撤去費用と補助金制度について
アスベスト屋根の撤去やリフォームには、費用がかかります。しかし、地方自治体によっては、アスベストの調査や除去にかかる費用の一部を補助してくれる制度があります。
アスベスト(石綿)屋根の撤去費用の相場
アスベスト屋根の撤去費用は、アスベストの飛散防止対策や処分費などが加わるため、一般的な屋根のリフォームよりも高くなる傾向があります。費用の目安は、以下のようになります。
- アスベスト含有調査費用:数万円〜10万円程度
- 除去工事(葺き替え)費用:1㎡あたり3,000円〜5,000円程度
- カバー工法費用:1㎡あたり6,000円〜8,000円程度
アスベスト屋根の除去工事費用は、ご自宅の屋根面積や作業の難易度によって変動します。また、撤去したアスベストは「特別管理産業廃棄物」として厳重な管理のもと処分する必要があるため、その処分費用も考慮に入れる必要があります。
アスベスト(石綿)屋根の撤去には補助金制度が利用できる!
アスベストによる健康被害を予防するため、多くの地方自治体がアスベストの調査・除去費用に対する補助金制度を設けています。この補助金は、アスベスト調査費用や除去工事費用の一部をカバーしてくれるため、施主様の金銭的な負担を大きく軽減できます。
補助金制度の有無や内容は、お住まいの地域によって異なります。申請条件や申請期間なども細かく定められているため、アスベスト専門の業者に相談し、補助金制度の利用についてもアドバイスをもらうと良いでしょう。
アスベスト(石綿)屋根のリフォーム・解体における法律と罰則
アスベスト(石綿)屋根の解体やリフォームを行う際には、法律で定められたルールを遵守する必要があります。これを怠ると、罰則の対象となるだけでなく、近隣住民や作業員の健康被害につながる可能性もあります。
アスベスト(石綿)屋根の調査・報告義務
2022年4月1日から、アスベスト含有建材の調査・報告が義務化されました。
- 建築物の解体工事:解体部分の床面積が80㎡以上の場合、事前調査と結果の報告が義務付けられます。
- 建築物の改修・補修工事:請負金額が100万円以上の場合、事前調査と結果の報告が義務付けられます。
これらの義務を怠った場合、工事を請け負う業者だけでなく、発注者である施主様も罰則の対象となる可能性があります。そのため、信頼できるアスベスト専門業者に依頼し、法律に則った適切な手続きをしてもらうことが非常に重要です。
罰則の内容
大気汚染防止法や石綿障害予防規則に違反した場合、以下のような罰則が科せられる可能性があります。
- 事前調査や届出の義務違反:3月以下の懲役または30万円以下の罰金
- 作業基準の違反:6月以下の懲役または50万円以下の罰金
これらの罰則は、アスベストの危険性がいかに深刻であるかを示しています。アスベスト屋根の工事を行う際は、必ず法律を遵守し、専門業者に任せることが何よりも大切です。
アスベスト(石綿)屋根のリフォームを安全に進めるためのポイント
アスベスト屋根のリフォームは、専門知識と技術が求められる作業です。安全かつ適切に工事を進めるためには、以下のポイントを押さえておきましょう。
1. 信頼できるアスベスト専門業者を選ぶ
アスベスト屋根の工事は、専門の知識と技術、そして資格を持った業者に依頼することが不可欠です。業者を選ぶ際には、以下の点をチェックしましょう。
- 「石綿含有建材調査者」の資格を持っているか
- アスベストに関する施工実績が豊富か
- 丁寧な事前調査と分かりやすい見積もりを提示してくれるか
- アスベストの処分まで含めた一貫したサービスを提供しているか
複数の業者から見積もりを取り、比較検討することで、適正価格で信頼できる業者を見つけることができます。
2. 見積もりの内容をしっかり確認する
見積もりには、アスベストの調査費用、工事費用、アスベストの処分費用、諸経費などが含まれています。
- アスベストの飛散防止対策が具体的に記載されているか
- アスベストの処分方法や処分費用が明確か
- 追加費用が発生する可能性について説明があるか
特にアスベストの処分費用は高額になることが多いため、内訳をしっかり確認することが重要です。
まとめ
この記事では、アスベスト(石綿)屋根に関するあらゆる疑問を解決するために、その危険性から見分け方、法律、そして適切な対処法までを詳しく解説しました。
- アスベスト(石綿)屋根は、劣化や衝撃によりアスベスト繊維が飛散し、健康被害を引き起こすリスクがある。
- ご自宅の屋根にアスベストが含まれているかどうかは、築年数や屋根材の種類からある程度推測できるが、正確な判断には専門業者による調査が不可欠。
- アスベスト(石綿)屋根の対処法は、除去、カバー工法、封じ込めの3つがあり、状態に合わせて選択する必要がある。
- アスベスト屋根の解体・改修工事を行う際には、法律で定められた事前調査や報告義務を遵守する必要があり、怠ると罰則の対象になる。
- 費用面では、自治体による補助金制度を活用することで、施主様の金銭的な負担を軽減できる可能性がある。
アスベスト屋根は、放置しておくことで将来的な健康リスクや高額な修繕費用につながる可能性があります。まずはご自宅の屋根にアスベストが含まれているか、専門業者に相談してみることから始めてみてはいかがでしょうか。
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