こんにちは！中四国でアスベスト（石綿）調査・除去工事をおこなっています西日本アスベスト調査センター（NARC）のブログ担当です。
この記事では「アスベスト（石綿）使用が多かった年代」について詳しく解説します。
「アスベストがどの時代に多く使用されたのか知りたい」「古い建物にアスベストが使われているか調べたい」という疑問をお持ちではないでしょうか？この記事では、アスベストが使用された背景や時代、健康リスク、そして安全対策について詳しくお伝えします。
この記事を読むことで、アスベスト使用の全盛期を理解し、解体やリフォーム時のリスクを把握できます。また、アスベストに関する正しい調査方法も学べます。古い建物の所有者や解体工事を検討している方はぜひ最後まで読んでみてください！
アスベスト（石綿）とは？
アスベスト（石綿）は、天然の鉱物繊維で、高い耐熱性や耐久性を持つため、建材や工業製品に広く利用されてきました。
アスベストは主に以下のような特性から、建築資材として重宝されていました。
| 高い断熱性と防音性 |
| 耐火性や耐薬品性 |
| 加工が容易でコストが低い |
しかし、その一方でアスベストの微細な繊維を吸い込むことで、健康被害（中皮腫や肺がんなど）が引き起こされるリスクが明らかになり、現在では使用が禁止されています。
アスベストが使用された年代の背景
1960〜1970年代：アスベスト使用の全盛期
高度経済成長期であった1960〜1970年代、日本では急速にインフラや建築物の需要が高まりました。アスベストは建材として多く利用され、以下のような製品に使用されていました。
| 波型スレート |
| 石綿セメント板 |
| 吹き付けアスベスト（断熱材として使用） |
| 防火材や屋根材 |
この時期の建物には、アスベスト含有建材が多く含まれている可能性があります。
1980年代：規制開始の時代
1980年代になると、アスベストの健康被害が問題視され始め、規制が強化されました。一部の製品での使用が禁止され、代替素材への転換が進みましたが、依然としてアスベスト含有建材は使用されていました。
1960〜1980年代の建材に含まれるアスベスト
1960〜1980年代の建材には、特に以下のようなアスベスト含有製品が多く使用されていました。
| 波型スレート | 主に屋根材として使用。耐久性と防水性が高い。 |
| 吹き付けアスベスト | 断熱材や防音材として利用。 |
| 石綿セメント板 | 壁材や天井材、床材に広く使用。 |
| 配管断熱材 | 建物の配管やボイラー周辺に使用。 |
これらの建材は、現在でも古い建物に残っている可能性があり、適切な調査が必要です。
アスベスト使用が多かった建物のリスクと調査の必要性
古い建物の解体やリフォームを行う際、アスベストが使用されている可能性があります。この場合、次のようなリスクが考えられます。
| 健康被害 | 作業中に飛散したアスベスト繊維を吸い込むことで、中皮腫や肺がんを引き起こすリスク。 |
| 環境への影響 | 適切な処理を行わない場合、周囲の環境や住民に影響を及ぼす可能性。 |
| 法的リスク | アスベストの適切な調査や処理を怠った場合、法的な罰則や賠償責任が発生する。 |
アスベストを含む建材があるかどうかを確認するためには、専門業者による調査が必要です。調査では、サンプリングと分析を行い、安全な処理方法を提案します。
アスベストの健康被害と適切な対応策
アスベスト繊維の吸入による健康被害として、以下の疾患が挙げられます。
| 中皮腫 |
| 肺がん |
| アスベスト肺（石綿肺） |
健康被害を防ぐためには、専門的な処理と安全な作業環境が必要です。具体的には以下の対応策が重要です。
| 専門業者による除去作業 |
| 作業現場の飛散防止措置 |
| 作業者の適切な保護具の着用 |
| 廃棄物の適切な処理と管理 |
現在のアスベスト規制と安全対策
日本では、2006年にアスベストの使用が全面的に禁止されました。現在では、以下のような法規制が実施されています。
| 建物解体時のアスベスト調査の義務化 |
| アスベスト含有廃棄物の厳格な処理規制 |
| 飛散防止のための作業基準の遵守 |
これらの規制に従い、適切な調査と処理を行うことで、健康被害や環境への影響を防ぐことが可能です。
まとめ
アスベスト（石綿）は、1960〜1980年代に多く使用されましたが、現在ではその健康リスクから使用が禁止されています。
古い建物を解体やリフォームする際には、アスベスト含有建材の有無を確認し、専門業者による適切な対応が必要です。
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