こんにちは！中四国でアスベスト（石綿）調査・除去工事をおこなっています西日本アスベスト調査センター（NARC）のブログ担当です。
「石綿（アスベスト） 危険性」というワードを検索された方の多くは、「アスベストがなぜ危険なのか」「自宅や所有物件は大丈夫なのか」といった不安を抱えているのではないでしょうか。
本記事では、石綿（アスベスト）が人体に与える危険性や、注意すべき状況、適切な調査・対処方法について詳しくご紹介します。
この記事を読めば、アスベストのリスクや安全に対応するための具体的な知識が得られます。
古い建物の所有者、リフォームや解体を検討中の方は、ぜひ最後までお読みください！
石綿（アスベスト）はなぜ危険なのか？
石綿（アスベスト）は、繊維が極めて細かく、吸い込むことで深刻な健康被害を引き起こすため、危険とされています。
石綿（アスベスト）の繊維が肺に突き刺さる
アスベストは、髪の毛の5000分の1という超微細な繊維でできており、一度空気中に舞うと肉眼では見えません。吸い込むと肺に刺さりやすく、長期間体内に留まりやすい性質を持っています。
健康被害は10〜40年後に発症する
石綿の健康被害は、長い潜伏期間を経て発症します。代表的な疾患には、石綿肺、中皮腫、肺がんがあります。特に中皮腫は、アスベスト以外に原因がないとされる悪性腫瘍で、予後が極めて悪い病気です。
使用禁止後も建物内に残るリスク
日本では2006年に全面禁止されましたが、それ以前に建てられた建物には多くのアスベストが残存しています。つまり、現在も石綿（アスベスト）の危険性は継続しているのです。
石綿（アスベスト）の危険性が高い状況とは？
アスベストの危険性は、特定の場面で一気に高まります。特に以下のような状況では注意が必要です。
解体工事やリフォーム時
建材に封じ込められた状態では比較的安全でも、壊したり削ったりすることで粉じんが飛散し、吸入リスクが大幅に上昇します。屋根材・壁材・断熱材などに注意が必要です。
経年劣化した建材
古い建物では、スレートや吹付け材が劣化して繊維が露出していることがあります。風や人の動きで飛散しやすく、近隣住民への影響も懸念されます。
法規制に準じた対策がされていない場合
アスベストを含む建材が使われているにもかかわらず、事前調査や報告がされていない工事は、重大な危険を引き起こす恐れがあります。特に無届けのDIY工事には注意しましょう。
石綿（アスベスト）の危険性を見極める方法とチェックポイント
アスベストの有無は、目視では判断できないため、専門家による調査が必要です。
使用建材から判断できない
外見が同じでもアスベストを含む建材とそうでない建材が存在します。スレート、Pタイル、吹付け材、成形板などが代表例です。
専門調査が義務化されている
2022年の改正法令により、一定規模以上のリフォーム・解体ではアスベスト事前調査が義務となりました。調査結果は自治体へ報告する必要があり、無視すると罰則もあります。
検体分析による正確な判定が可能
アスベストの含有の有無は、建材を一部採取し、専門の分析機関で検査することで明確になります。費用は1検体あたり約2～3万円が相場です。
石綿（アスベスト）の危険性から身を守るための対処法
危険性を正しく理解し、専門業者と連携して適切な対応をとることが重要です。
調査・除去は専門業者に依頼
アスベスト調査や除去作業は、有資格者しか行えません。自分で壊したり廃棄したりするのは極めて危険で、法令違反になる場合もあります。
マニフェスト制度による安心の廃棄処理
除去したアスベストは「特別管理産業廃棄物」に分類されます。マニフェスト制度により、排出から最終処分までを記録・管理し、適正な処分が担保されます。
石綿（アスベスト）の危険性を放置すると起こるリスクとは？
アスベストの危険性を放置することで、健康だけでなく、法的・社会的リスクにもつながります。
健康被害による命の危険
中皮腫は発見が遅れることが多く、診断時には手遅れというケースも珍しくありません。石綿肺や肺がんも進行性が高く、治療に時間と費用がかかります。
賠償請求や訴訟に発展する可能性
適切な調査や報告を怠り、第三者に被害が出た場合、損害賠償請求を受けるリスクもあります。とくに不動産オーナーや施工業者は注意が必要です。
まとめ
石綿（アスベスト）は、過去の建築資材として広く使われた一方で、人体に非常に有害な物質でもあります。
現在でも建物に残っているケースが多く、調査や除去を怠ると健康被害や法的トラブルにつながります。
本記事では、「石綿（アスベスト） 危険性」について、なぜ危険なのか、どのような状況でリスクが高まるのか、どんな対策が必要なのかを解説しました。
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