岡山にお住まいの皆様こんにちは!
この記事では、アスベスト含有吹付材を解体する際の飛散防止対策について詳しく解説していきます。
まず、アスベストの含有吹付材の飛散防止対策には以下の2つの工法があります。
- 封じ込め工法
- 囲い込み工法
それぞれの特徴について解説していくので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
封じ込め工法
「封じ込め工法」とは、アスベスト含有吹付材に固化剤を使用して固定することにより、アスベストが飛散してしまわないように外側から封じ込める工法になります。「塗膜性封じ込め処理」と「浸透性封じ込め処理」の2種類の方法に分けられます。
固化剤を使用して固めるだけなので、作業の手間がそれほどかからず費用も抑えることができるというメリットがあります。ただし、アスベストを封じ込めることで飛散しにくくなると言うだけで、完全にアスベストを除去できるというわけではありません。
封じ込め工法のメリット
- 費用があまりかからない
- 工期が短い
- アスベストの飛散リスクが少ない
封じ込め工法のデメリット
- 定期的なメンテナンスが必要
- アスベスト含有建材が著しく損傷している場合は対応できない
- 解体工事を行う際には除去工事が必要になる
囲い込み工法
「囲い込み工法」とは、アスベスト含有吹付材自体はそのままの状態で残し、その上から非アスベスト建材で覆うことで、アスベストの飛散を防ぐ工法になります。基本的には室内などでアスベストが飛散してしまうリスクがある場合に使われる工法になります。
囲い込み工法のメリット
- 室内でのアスベスト飛散防止に向いている
- 労働安全衛生に関する管理を行いやすい
囲い込み工法のデメリット
- 天井が低くなってしまう
- アスベストを完全に除去できるわけではない
- 定期的なメンテナンスが必要
- アスベスト含有建材が著しく損傷している場合は対応できない
除去工法
封じ込め工法と囲い込み工法がアスベスト自体を取り除く工法ではないのに対し、除去工法はアスベスト含有建材を完全に除去する工法になります。アスベスト含有建材が使用されている建物の解体工事を行う際には除去工法を使用する必要がありますが、通常の解体よりもより慎重な作業が必要になるため、費用が高くなる傾向にあります。
除去工法のメリット
- アスベストを完全に除去することができる
- 定期的なメンテナンスが不要になる
除去工法のデメリット
- 除去費用が高くなる
- 工期がかかってしまう
封じ込め工法と囲い込み工法、除去工法の使い分け
先ほど紹介した「封じ込め工法」と「囲い込み工法」はどちらもアスベスト自体を処理するわけではないという点では同じになります。どちらの工法を用いてアスベストの飛散対策を行うかに関しては、実際の建物の状況によって変わってきます。
例えば、天井までの距離があまりない建物の場合、囲い込み工法を使用してしまうと、より天井までの距離が短くなってしまう可能性が高いため、封じ込め工法が使われるケースが多いです。
また、アスベストを含む建物を解体する場合などは、アスベストを完全に取り除く必要があるため、除去工法を使用する必要があります。解体工事などを行わない場合は、アスベストを完全に取り除く必要はありませんが、封じ込め工法や囲い込み工法を使用すると定期的なメンテナンスが必要になるため、そういった煩わしさを無くしたい場合も除去工法がおすすめになります。
まとめ
アスベスト飛散防止のための対策には「封じ込め工法」「囲い込み工法」「除去工法」の3種類があります。アスベストの飛散を防止するだけであれば「封じ込め工法」か「囲い込み工法」を選ぶのがおすすめです。一方、解体工事などでアスベストを完全に除去する必要がある場合は「除去工法」を用いる必要があります。それぞれの工法にはメリット・デメリットがあるので、専門家の意見を参考にしつつ適切な工法を選ぶようにしましょう。