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アスベストを含む建物の解体工事は、含まない場合の解体工事よりも費用が高くなる傾向にあります。
そこでこの記事では、アスベストを含む建物の解体費用の相場と費用が高くなる理由について詳しく解説していきます。
なぜアスベストを含む建物の解体費用は高くなるのか
アスベストを含む建物を解体する場合、より慎重な解体作業が求められるため費用が高くなってしまう傾向にあります。アスベストは発じん性の高さでレベル1〜レベル3に分けられます。特に、発じん性が最も高い「レベル1」の除去工事になると、作業の難易度も高くなってくるので、費用が高額になります。
また、アスベストが梁や天井・柱に使用されている場合は、除去面積が広くなるため、全体的な除去費用が高くなりやすいです。
アスベストの調査にかかる費用相場
ここからは、アスベストの調査にかかる費用について解説していきます。
まず、アスベストの調査は「事前調査」「分析調査」「報告書作成」の3つの工程に分かれています。
事前調査はさらに、設計図などの書面でアスベストが使用されているかを確認する「書面調査」と現地で実際に建物を確認する「目視調査」の2つに分けられます。
書面調査や目視調査でアスベストの使用が確認できれば、その後の分析調査をする必要はありませんが、アスベストが使用されているか分からない場合は、分析調査を行う必要があります。
分析調査は、アスベストが使用されているかどうかを調べる「定性分析」と、アスベストがどれくらいの量含まれているかを調べる「定量分析」の2つに分けられます。アスベストの使用有無を調べるだけなら「定性分析」をするだけで問題ありません。
アスベストが使用されているかどうかの結果は、地方自治体と労働基準監督署へ報告する義務があります。基本的には、「石綿事前調査結果報告システム」を使用してオンラインで報告をすることになるでしょう。
各種調査や報告にかかる費用の相場は下記の通りになります。
項目 | 費用相場 |
事前調査 | 書面調査は1つの現場につき約2~3万円 目視調査は1つの現場につき約2~5万円 |
分析調査 | 定性分析は1検体につき約3〜6万円 定量分析は1検体につき約3〜6万円 |
報告書作成 | ※業者により異なる |
※こちらの費用はあくまで目安になるので正確な金額に関しては見積もり依頼をして確認するようにしましょう。
2023年10月からアスベストを調査できるのは決まった資格を保有する者に限定
2023年10月1日から、アスベスト事前調査者に関する法律が改正されました。この法改正後は、アスベスト事前調査や分析を行なうことができるのは決まった資格を持つ者に限定されています。そのため、アスベストの調査はきちんと資格を保有している信頼できる業者に依頼することが大切になります。
アスベストの除去工事にかかる費用相場
アスベストの除去工事に関する費用相場については、国土交通省が過去の施工実績データをもとに算出した相場を公表しているので、その金額をこちらの表にまとめています。
アスベスト処理面積 | 除去費用(㎡あたり) |
300㎡未満 | 2万~8.5万円 |
300㎡以上1000㎡未満 | 1.5万~4.5万円 |
1000㎡以上 | 1万~3万円 |
(参考:国土交通省「アスベスト対策Q&A a40」)
ただし、アスベストの除去費用に関しては、使用されているアスベストのレベルや工法などにより大きく異なってくるので、複数の業者に見積もり依頼をするなどして、実際の費用相場を把握することが大切です。
まとめ
解体工事を行う際はアスベストが使用されているかどうかの事前調査と報告が法律で義務付けられています。アスベストが含まれている建物の解体工事は、基本的に含まれていない場合よりも費用が高くなる傾向にあり、特に発じん性の高いレベル1のアスベストが含まれている場合は、より慎重な作業が必要になります。