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ロックウールとアスベストを見分ける方法について詳しく解説

岡山にお住まいの皆様こんにちは!

「アスベスト」とよく似た鉱物繊維に「ロックウール」と呼ばれるものがありますが、見た目が似ているためこの2つを見分けることは困難です。

誤った認識をしてしまうことを防ぐためにも、基本的には専門家に調査を依頼するのが望ましいですが、どちらが使われているかの目星をつけたいという方もいるのではないかと思います。

そこでこの記事では、「アスベスト」と「ロックウール」を簡易的に見分ける方法について解説していきます。よく似た見た目をしているアスベストとロックウールを見分ける方法が気になっている方はぜひ参考にしてみてください。

ロックウールとアスベストの違い

ロックウールとアスベストの大きな違いは下記のような項目になります。

  • 構造
  • 身体への影響
  • 法規制

まず、アスベストとロックウールの大きな違いとして挙げられるのは「構造」です。アスベストが細い針が束になったような形をしているのに対し、ロックウールは1つ1つの繊維が太く、アスベストのように束のような形にはなっていません。

また、見た目以外にも「身体への影響」に関しても違いがあります。アスベストは先ほどお伝えしたように細い針のような形状をしているため、吸い込んでしまうと肺などの呼吸器系に刺さってしまい、体内に残り続けてしまいます。長期的にアスベストを吸い込み続けてしまうと、石綿肺や悪性中皮腫といった病気になってしまうリスクもあります。一方のロックウールは繊維の直径が太いため、吸い込んでしまっても呼吸器系に入りづらく、仮に入ったとしても体内で溶けてなくなるため、健康被害のリスクはほとんどありません。

以上のような身体への悪影響からアスベストは法規制がされており、2006年の9月より製造・使用が法律により禁止されています。ロックウールは健康被害の心配がないため、特に規制はされていません。

1. 指で擦ってみる

最も簡単な見分け方は指で擦る方法になります。アスベストもしくはロックウールが使われている可能性のある建材の一部を手のひらなどに乗せて指で擦ってみると、アスベストは指で擦っても形が崩れることはありませんが、ロックウールの方は簡単に砕けてしまいます。

ただし、この方法だけでは信頼性が低いので、他の方法も試してみたり専門家に調査を依頼することをおすすめします。

2. 顕微鏡を使う

次に紹介するのは顕微鏡を使用してアスベストかロックウールかを見分ける方法になります。アスベストは顕微鏡で見ると1つ1つの繊維の直径が約0.1μmと非常に細く、繊維同士が束のようにまとまったような形に見えます。一方のロックウールは繊維の直径が約3〜5μmとアスベストと比べるとかなり太いため、棒のような形に見えます。

3. 酸を使う

次に、お酢を使って見分ける方法を紹介していきます。アスベストは酸に強い性質を持っているので、お酢などの酸をかけても溶けることがなく、ゲル状に変化します。

一方、ロックウールは酸に弱い性質であるため、お酢をかけると溶けてしまいます。このように自宅にあるお酢を使用することで、アスベストかロックウールかの目星をつけることは可能です。

4. X線回折法を使う

最後に紹介するのは、X線回折法を使用する方法です。X線回折法は、特定の物質に電波や光などと同じ電磁波の一種であるX線を当てて、そのX線がどういった反応をするかによって、その物質の結晶構造がどのようになっているのかを調べる方法になります。アスベストは結晶質であるため、X線を当てることによってアスベスト固有の反応が起こります。一方、ロックウールは非晶質であるため、X線を当てても反応することはありません。今まで紹介した方法と比べると、このX線回折法はより効果的な判別方法だと言えるでしょう。

まとめ

見た目がよく似ているロックウールとアスベストですが、この記事で紹介した「指で擦る」「顕微鏡を使う」「酸を使う」「X線回折法を使う」の4つの方法で見分けることができます。しかし、4つの方法のなかでも指で擦ったり、お酢をかけたりする方法は簡易的な判断方法になりますので、建物の解体工事を行う際は適切な資格とノウハウを持った専門業者に調査を依頼することが大切です。また、人がアスベストを吸い込むと肺の病気を引き起こすリスクがあるため、取り扱いには十分な注意が必要です。

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Writer この記事を書いた人

西日本アスベスト調査センター(NARC)

1988年設立の当センターは、岡山を拠点に中四国エリアでアスベスト調査・除去を専門としています。豊富な経験と専門知識を持つチームで、安全かつ迅速なサービスを提供。このブログではアスベストに関する重要な情報や安全対策を発信していきます。

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