こんにちは!中四国でアスベスト(石綿)調査・除去工事をおこなっています西日本アスベスト調査センター(NARC)のブログ担当です。
ご自宅の建て替えを検討されている方で、「古い家だからアスベストが使われているかもしれない」「建て替え工事中にアスベストが見つかったらどうなるんだろう」
といった不安や疑問を抱えていませんか?アスベストは、私たちの健康に深刻な影響を及ぼす有害物質であり、正しい知識を持たずに建て替え工事を進めてしまうと、思わぬトラブルや追加費用、さらには健康被害につながるリスクがあります。
この記事では、建て替えとアスベストにまつわる基礎知識から、調査・除去の流れ、費用相場、そして利用できる助成金・補助金制度まで、専門家の視点から詳しく解説します。
この記事を最後まで読むことで、建て替え前のアスベストに関する不安が解消され、安心して工事を進めるための具体的なステップが分かります。
また、費用を抑えるためのポイントや、信頼できる業者選びのコツも学ぶことができます。
これからご自宅の建て替えを計画している方、古い建物の購入を検討している方、そして建て替え工事中にアスベストが見つかって困っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
建て替え前に知っておくべきアスベスト(石綿)の基礎知識
皆さんは「アスベスト(石綿)」という言葉を聞いて、どんなイメージを抱きますか?
「危険なもの」「昔の建物に使われているもの」といった漠然としたイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、建て替えを考える上で、このアスベストに関する正確な知識は非常に重要です。
アスベストは、天然に産出する繊維状の鉱物で、耐久性、耐熱性、断熱性、電気絶縁性などに優れているため、かつては「奇跡の鉱物」と呼ばれ、建材をはじめとする様々な製品に広く使用されていました。
アスベスト(石綿)とは?なぜ危険なの?
アスベストは、その繊維が非常に細かいため、空気中に飛散したものを吸い込むと、肺の奥深くにまで入り込み、長期間にわたって留まることがあります。
これにより、アスベスト肺、中皮腫、肺がんといった深刻な健康被害を引き起こすことが分かっています。
これらの病気は、アスベストを吸い込んでから数十年という長い潜伏期間を経て発症することが多く、その因果関係を特定することが非常に難しい場合もあります。
そのため、アスベストは現在、日本の法律で製造や使用が原則禁止されています。
西日本アスベスト調査センター(NARC)の調査担当者として、これまでに数多くの古い建物を調査してきました。
ある日、築40年以上の古い木造住宅の建て替えを検討されているお客様からご依頼をいただいた時のことです。
お客様は「まさかうちの家にアスベストが使われているとは思っていませんでした」とおっしゃっていました。
しかし、実際に屋根や外壁、さらには断熱材としてアスベスト建材が使用されているのが見つかり、お客様は非常に驚かれていました。
このように、見た目には分かりづらい場所にアスベストが潜んでいることが多々あります。
建て替えを考えるときにアスベストの有無が重要となる理由
建て替え工事は、既存の建物を解体することから始まります。
もし建物にアスベストが使用されていた場合、解体作業中にその繊維が飛散し、近隣住民や作業員の健康を害するリスクがあります。
このため、「アスベストの事前調査」は法律で義務付けられており、もしアスベストが見つかった場合は、安全な方法で除去または封じ込めを行う必要があります。
アスベストの事前調査を怠ると、アスベストの飛散防止措置が不十分なまま工事が進められ、作業員や近隣住民に健康被害を与える可能性があります。
また、法律違反として罰則の対象となるだけでなく、工事の中断や追加費用の発生など、様々なトラブルにつながります。
アスベストの事前調査は、安全な建て替え工事を行う上で欠かせない最初の一歩なのです。
建て替え工事におけるアスベスト調査の流れと費用
建て替え工事をスムーズかつ安全に進めるためには、事前のアスベスト調査が不可欠です。
しかし、「具体的にどのような流れで進むの?」「費用はどれくらいかかるの?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
ここでは、建て替えにおけるアスベスト調査の具体的な流れと、気になる費用について詳しく解説します。
アスベスト調査の具体的なステップ
アスベスト調査は、専門知識を持った「アスベスト診断士」などの資格者が行う必要があります。
NARCでは、以下のステップで調査を進めています。
事前打ち合わせと書類調査: まずは建物の図面や建築年、使用建材に関する情報などをヒアリングします。これにより、アスベストが使用されている可能性のある箇所をある程度絞り込むことができます。
現地目視調査: 専門家が実際に建物の内部や外部をくまなく調査し、アスベストが含まれている可能性のある建材(吹付け材、保温材、耐火被覆材など)を特定します。
試料採取: 目視でアスベストの可能性があると判断された建材から、小さなサンプルを採取します。この際、アスベスト繊維の飛散を最小限に抑えるための対策を徹底します。
分析調査: 採取したサンプルを専門の分析機関に送り、電子顕微鏡などを使ってアスベストの有無や種類、含有率などを精密に分析します。
調査結果の報告: 分析結果に基づき、アスベストの有無、使用箇所、危険度、除去方法などを詳細に記載した報告書を作成し、お客様にご報告します。
ある建て替え予定の建物の調査では、天井裏の断熱材からアスベストが検出されたことがあります。
見た目には全く分からない場所だったので、お客様は非常に驚いていましたが、事前調査で把握できたことで、安心して次のステップに進むことができました。
アスベスト調査にかかる費用相場と内訳
アスベスト調査にかかる費用は、建物の規模や構造、調査範囲によって大きく異なります。
一般的な木造戸建て住宅の場合、数万円〜数十万円程度が相場となります。費用の内訳としては、主に以下の項目が含まれます。
- 人件費: 調査員の出張費や技術料
- 分析費用: 採取したサンプルの分析費用(1検体あたり約数万円)
- 交通費・諸経費
アスベスト調査の費用は決して安くはありませんが、後からアスベストが見つかって工事が中断したり、追加費用が発生したりするリスクを考えれば、必要な投資と言えるでしょう。
NARCでは、事前の見積もりを丁寧に行い、お客様に納得いただいた上で調査を進めています。
建て替え時のアスベスト除去工事と流れ
アスベスト調査の結果、建物にアスベストが使用されていることが判明した場合、安全に建て替え工事を進めるために、アスベストの除去工事が必要となります。
アスベスト除去工事は、専門的な知識と技術、そして厳格な管理が求められる非常に重要な作業です。
アスベスト除去工事の具体的な流れ
アスベスト除去工事は、以下のような厳格な手順に沿って進められます。
事前準備: 近隣住民への事前説明、作業員への周知、届出書類の提出、作業スペースの養生(ビニールシートなどで厳重に囲う)を行います。この養生作業が非常に重要で、アスベスト繊維の外部への飛散を完全に防ぐための第一歩となります。
除去作業: 専門の防護服と防じんマスクを着用した作業員が、特殊な工具や薬剤を用いてアスベスト建材を慎重に撤去します。この際、アスベスト繊維が飛散しないように、散水して湿潤化したり、専用の集塵機を使用したりします。
最終確認: 除去作業が完了した後、作業スペースの清掃を行い、アスベストが完全に除去されたことを確認するための最終チェックを行います。場合によっては、専門業者による空気中のアスベスト濃度測定も行います。
処分: 除去したアスベスト建材は、法律に基づき、二重に梱包するなど厳重な管理のもとで、許可された専門の処理施設へ運搬・処分されます。
NARCでは、常に最新の知見と技術を取り入れ、安全対策を徹底して工事にあたっています。
ある公共施設の建て替え工事では、大量のアスベスト吹付け材の除去が必要となりました。
通常の解体工事とは異なり、非常に時間と手間がかかる作業でしたが、徹底した養生と安全管理のもと、近隣への影響を最小限に抑えながら無事に工事を完了させました。
建て替え時のアスベスト除去にかかる費用
アスベスト除去費用は、使用されているアスベストの種類(飛散性か非飛散性か)、使用量、建物の構造、工事の難易度などによって大きく変動します。
吹付けアスベスト(飛散性): 1平方メートルあたり数万円~数十万円と、最も費用が高額になるケースが多いです。厳重な飛散防止対策が必要なため、手間とコストがかかります。
アスベスト含有建材(非飛散性): 1平方メートルあたり数千円~数万円程度が相場です。吹付け材に比べて飛散リスクが低いため、費用も比較的安価です。
建て替え時のアスベスト除去費用は、工事全体の費用に大きな影響を与える可能性があります。そのため、事前の調査で正確な費用を把握しておくことが重要です。
建て替え時のアスベスト対策に使える助成金・補助金制度
建て替え時のアスベスト調査や除去工事には、高額な費用がかかる場合があります。
「費用が心配で建て替えに踏み切れない」という方もいるかもしれません。しかし、ご安心ください。
国や地方自治体では、アスベスト対策を推進するために、助成金や補助金制度を設けています。
これらの制度を賢く利用することで、費用の負担を大きく軽減できる可能性があります。
国や自治体のアスベスト関連助成金・補助金
現在、国が直接的にアスベスト調査や除去を目的とした助成金制度を設けているわけではありませんが、多くの地方自治体が独自の制度を設けています。
例えば、東京都や神奈川県、大阪府など、特に都市部ではアスベスト対策を強化している自治体が多く、アスベスト調査や除去費用の一部を補助する制度が充実しています。
- 補助対象: 診断調査費用、除去工事費用など
- 補助率・補助額: 費用の1/2〜2/3、または上限額が設定されている場合が多い
これらの助成金は、年度によって内容が変更されたり、予算が限られていたりするため、早めの情報収集が重要です。NARCでは、お客様の居住地域に応じた助成金・補助金情報を積極的に提供し、申請手続きのサポートも行っています。
以前、岡山県内のお客様で、建て替え前のアスベスト調査・除去工事をご依頼いただいた方がいました。
お客様は当初、費用の高さに悩まれていましたが、当社の担当者が地元の助成金制度を案内し、申請のお手伝いをしました。
その結果、工事費用の大部分が補助金で賄えることになり、「こんな制度があるなんて知らなかった!本当に助かった」と大変喜んでいただけました。
建て替え時のアスベスト除去で助成金を利用する際の注意点
助成金制度を利用する際には、いくつかの注意点があります。
申請期間: 助成金には申請期間が定められていることがほとんどです。期間を過ぎてしまうと申請できなくなるため、早めに確認しましょう。
事前申請の原則: 多くの助成金制度は、工事着手前の「事前申請」が原則となります。工事を始めてからでは申請が認められない場合が多いので注意が必要です。
業者選定: 助成金申請の要件として、「登録業者」や「資格者が在籍する業者」など、業者に対する条件が設けられていることがあります。
制度の要件を満たす業者を選ぶことが重要です。
助成金制度は、建て替え時のアスベスト対策の大きな助けとなりますが、制度の要件や申請手続きは複雑な場合もあります。
専門の業者に相談し、適切なサポートを受けることをお勧めします。
信頼できるアスベスト調査・除去業者の選び方
建て替え工事におけるアスベスト対策を成功させるためには、信頼できる業者を選ぶことが何よりも重要です。
アスベストは、人の健康に直接関わる問題であり、ずさんな工事は大きなリスクを伴います。
では、どのようなポイントに注目して業者を選べば良いのでしょうか?
信頼できる業者の特徴
適切な資格を保有している: 「アスベスト診断士」や「建築物石綿含有建材調査者」といった公的な資格を持つ専門家が在籍しているかを確認しましょう。
これらの資格は、アスベストに関する専門知識と経験を証明するものです。
明確な見積もりを提示する: 調査・除去費用が「一式」で提示されるのではなく、内訳が明確に記載されているか確認しましょう。
何にどれくらいの費用がかかるのかを丁寧に説明してくれる業者は信頼できます。
実績が豊富である: 過去の施工実績が豊富であるほど、様々なケースに対応できる経験とノウハウを持っていると言えます。
NARCでは、多数の建て替え物件でのアスベスト調査・除去実績があります。
安全対策を徹底している: アスベストの飛散防止策(養生、散水、負圧除塵機など)について、具体的に説明してくれるか確認しましょう。
安全を最優先に考えている業者は信頼できます。
悪質業者に注意!
中には、不当に高額な費用を請求したり、ずさんな工事を行う悪質業者も存在します。
以下のような業者には注意が必要です。
極端に安い見積もり: 相場からかけ離れた安価な見積もりは、必要な作業を省略したり、不適切な処分を行ったりする可能性があります。
契約を急かす: 「今すぐ契約しないと損をする」などと急かしてくる業者は要注意です。
しっかりと検討する時間を与えてくれない業者との契約は避けるべきです。
口頭での説明のみ: 書面での説明を怠り、口頭で適当な説明をする業者も信頼できません。
私たちが担当したあるお客様は、別の業者から「アスベストは少量だから大丈夫」と言われ、見積もりも曖昧なまま不安を抱えていました。
当社の担当者が改めて現地調査を行ったところ、見えない場所に大量のアスベストが使われていることが判明しました。
このように、安易な判断をする業者に依頼することは非常に危険です。
まとめ
ご自宅の建て替えを検討する際、アスベストは決して無視できない重要な問題です。
しかし、アスベストに関する正しい知識を身につけ、適切な手順で調査・除去を行うことで、安全かつスムーズに建て替え工事を進めることができます。
この記事では、建て替えとアスベストの関係、調査・除去の具体的な流れと費用、そして利用できる助成金制度について解説しました。
建て替えにはアスベストの事前調査が法律で義務付けられている |
調査や除去には専門知識と技術が必要なため、信頼できる業者選びが重要 |
高額な費用が心配な場合は、自治体の助成金・補助金制度を積極的に活用する |
アスベストは目に見えない危険な物質ですが、適切に対処すれば恐れることはありません。建て替えを機に、ご自宅のアスベスト問題を解決し、安心で快適な暮らしを手に入れましょう。
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