こんにちは！中四国でアスベスト（石綿）調査・除去工事をおこなっています西日本アスベスト調査センター（NARC）のブログ担当です。

「過去にアスベストを扱ったことがあるけど、将来の健康が不安」「家の解体でアスベストを吸い込んでしまったかもしれない」

そんな不安を抱えて検索された方も多いのではないでしょうか。

この記事では、アスベスト（石綿）による肺がんの症状や発症までの潜伏期間、診断方法、労災や補償の対象となるケース、そして予防のポイントまで、わかりやすく解説します。

この記事を読むことで、「アスベストと肺がんの因果関係」「何に気をつければいいのか」「何をすればいいのか」が具体的に分かります。

過去にアスベストに関わったご経験がある方や、ご家族が関連作業をしていた方、家の解体を検討中の方は、ぜひ最後まで読んでみてください！

アスベスト（石綿）とは？肺がんとの関係

アスベスト（石綿）は、かつて建材や断熱材として広く使用されていた天然鉱物繊維です。

細く軽いため空気中に舞いやすく、吸い込むことで人体に深刻な健康被害をもたらすことが知られています。

アスベストを吸うと肺がんになる理由

アスベストの繊維は極めて細かく、一度吸い込まれると体内に長期間とどまります。

これが肺の細胞に慢性的な炎症を引き起こし、数十年という長い年月を経て肺がんを発症することがあります。

アスベストが原因の肺がんは「職業性がん」として位置づけられることもあります。

アスベストによる肺がんの症状と潜伏期間

アスベスト肺がんの厄介な点は、初期症状が非常に分かりづらいことです。

症状が出る頃にはかなり進行しているケースも珍しくありません。

肺がんに見られる代表的な症状

主な症状には、長引く咳、息切れ、胸の痛み、体重減少、喀血（血が混ざった痰）などがあります。

特に喫煙歴がある方は症状を「タバコのせい」と見過ごしやすいため、注意が必要です。

発症までの潜伏期間は20～40年

アスベスト肺がんの潜伏期間は平均で20年から40年と非常に長く、若い頃の暴露が中高年になってから健康被害として現れることもあります。

暴露した本人だけでなく、同居していた家族にもリスクがあるとされています。

アスベスト肺がんの診断と検査方法

肺がんの診断には医療機関での専門的な検査が必要です。

アスベストが関与している場合、診断に加えて曝露歴の確認も重要です。

CT・X線検査での確認と組織診断

まずは胸部X線やCTスキャンによって肺の異常を確認し、必要に応じて気管支鏡による組織検査が行われます。

これにより、がんの種類や進行度が明らかになります。

過去の作業歴が重要なカギに

検査時には、過去にアスベストを扱った仕事や環境にいた経験を正確に伝えることが大切です。

国の調査でも、アスベスト肺がんの診断には「曝露歴の明確化」が不可欠とされています。

アスベスト肺がんと労災・補償の対象になるケース

アスベストによる肺がんと診断された場合、労災や補償の対象となる可能性があります。

対象となるかどうかは、働いていた職種や暴露状況によって異なります。

労災申請の条件と手続きの流れ

労災として認定されるには、「アスベストを取り扱った業務であること」「発症に至るまでの因果関係があること」が重要です。

必要書類には、勤務先の記録や健康診断記録などが含まれます。

慰謝料や遺族補償の制度も整備

労災認定されれば、治療費・休業補償だけでなく、慰謝料や遺族補償も受けられます。

厚生労働省によると、年間数百件の認定がなされています。身近に相談窓口がない場合は、弁護士や支援団体に相談するのも一つの手段です。

アスベストによる肺がんを防ぐために

アスベスト肺がんは予防が可能な疾患です。身近な場所にアスベストが使われていないか、特に住宅の解体・リフォーム時は注意が必要です。

住宅や倉庫に残るアスベスト建材

アスベストは1970～1990年代にかけて建材として大量に使われていました。

スレート屋根、外壁、断熱材、天井板などが主な使用箇所です。築30年以上の建物には高確率で含まれている可能性があります。

事前調査と専門業者による対応が鍵

解体や改修を行う前には、必ずアスベスト調査を実施しましょう。

専門業者であれば、調査から除去、マニフェスト管理までワンストップで対応してくれます。個人での判断や自己処理は絶対に避けてください。

まとめ

アスベスト（石綿）と肺がんの関係は、明確な医学的根拠があり、放置しておくと深刻な健康被害を招くリスクがあります。

症状が出る前の対策、診断後の対応、そして補償制度の活用まで、一つひとつ丁寧に確認しておくことが大切です。

過去にアスベストに接したことがある方、または建物の解体やリフォームを検討している方は、まず信頼できるアスベスト専門業者に相談してみましょう。

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