こんにちは！中四国でアスベスト（石綿）調査・除去工事をおこなっています 西日本アスベスト調査センター（NARC） のブログ担当です。

アスベスト（石綿）は、適切に管理されていないと 健康被害を引き起こす 可能性があるため、解体や改修工事の際には 飛散防止措置が不可欠 です。

特に建築物の老朽化が進む中で、アスベストを含む建材が使われた建物の取り壊しが増え、飛散防止対策の重要性が高まっています。

この記事では、

〇　アスベスト（石綿）とは何か

〇　なぜ飛散防止措置が必要なのか

〇　具体的な飛散防止の方法

〇　アスベストに関する法律と罰則

について詳しく解説します。アスベスト除去を検討している方、解体工事を計画している方は、ぜひ最後まで読んでみてください！

アスベスト（石綿）とは？

アスベスト（石綿）の特徴と用途

アスベストは 耐熱性・耐久性・防音性 に優れた繊維状の鉱物で、1970年代まで 建築資材や断熱材 として広く使用されていました。代表的な用途には以下のようなものがあります。

吹付けアスベスト（天井・柱・壁の断熱材）

スレート屋根・壁材（倉庫や工場に使用）

パイプの保温材（給湯管・ボイラーの断熱）

床材（クッションフロア）

しかし、アスベストの 飛散した繊維を吸い込むと肺に蓄積 し、 中皮腫や肺がん を引き起こすことが分かり、現在では規制されています。

アスベスト（石綿）飛散防止措置が必要な理由

アスベストの飛散が健康に与える影響

アスベストが飛散すると、 人体に深刻な健康被害 を引き起こします。特に、長期間にわたる曝露は 重大な疾患のリスク を高めます。

中皮腫（ちゅうひしゅ）	肺や胸膜に発生する悪性腫瘍で、アスベスト曝露後 30～40年後 に発症することが多い
肺がん	アスベスト粉塵を長期間吸い込むことで、肺がんのリスクが 大幅に上昇
石綿肺（せきめんはい）	アスベスト繊維が肺に蓄積し、肺の線維化を引き起こす病気

このように、アスベストの飛散を防ぐことは 労働者だけでなく、周囲の住民の健康を守るためにも重要 です。

解体工事におけるアスベスト飛散のリスク

解体工事で適切な飛散防止措置を取らなかった場合、 アスベスト繊維が大気中に拡散 し、広範囲に健康被害を及ぼす可能性があります。

解体時の粉塵飛散（建材を壊す際にアスベストが放出される）

風による拡散（微細な繊維が遠方に運ばれる）

適切な養生がないと除去作業員の曝露リスク増大

これらのリスクを避けるために、厳格な飛散防止措置が必要 です。

アスベスト（石綿）飛散防止措置の具体的な方法

飛散防止の基本対策

アスベストの飛散を防ぐためには、以下のような 適切な措置 を講じることが求められます。

事前調査の実施

アスベスト(石綿）含有の有無を確認

専門業者による分析調査

届出義務のある自治体への報告

湿潤化処理

アスベストを水で湿らせ、飛散を抑える

専用の薬剤を使用することで、より効果的な防止策を実施

飛散防止シートと養生

作業エリアを密閉し、外部への拡散を防止

二重シートなどで外部漏洩を防ぐ

適切な除去方法の実施

手作業での慎重な除去

吸引装置を用いた粉塵回収

集塵フィルターの活用

適正な廃棄処理

アスベスト含有廃棄物は特別管理産業廃棄物として処理

密封容器に収納し、指定の処分場へ運搬

アスベスト（石綿）飛散防止措置に関する法律と罰則

アスベストの飛散を防ぐため、日本では厳格な法律が定められています。特に、以下の法律に基づき対策を講じる必要があります。

石綿障害予防規則

労働者のアスベスト曝露を防ぐための規則

事前調査の義務化、適切な防護措置の実施が求められる

大気汚染防止法

アスベスト除去作業時の事前届出が義務

違反した場合、最大100万円の罰金が科される

廃棄物理法

アスベスト含有廃棄物の適正処理を義務化

不適切な処理をした場合、最大5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金

違反すると 厳しい処罰 を受ける可能性があるため、法令遵守を徹底することが重要 です。

まとめ

この記事では、アスベスト（石綿）の飛散防止措置について、基本的な情報から具体的な対策、法律まで詳しく解説しました。

アスベストは 適切に取り扱わなければ健康被害や法的リスク が伴うため、専門業者による対策が不可欠です。

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