こんにちは！中四国でアスベスト（石綿）調査・除去工事をおこなっています西日本アスベスト調査センター（NARC）のブログ担当です。
古い建物の解体やリフォーム時に気をつけなければならないのが「アスベスト（石綿）」です。
アスベストはかつて耐久性や断熱性に優れた建材として広く使用されてきましたが、その健康被害が明らかになるにつれ、現在では使用が禁止されています。
しかし、過去に建てられた建物にはまだアスベストが残っている可能性があり、解体やリフォーム時に飛散すると健康リスクを引き起こす可能性があります。
この記事では、アスベスト（石綿）の危険性について詳しく解説し、適切な対応方法や撤去時の注意点を紹介します。
この記事を読むことで、アスベストの基礎知識から健康リスク、そして安全に撤去するためのポイントがわかります。
特に、自宅や事業所の解体やリフォームを検討している方や、アスベストの可能性がある建物を所有している方は、ぜひ最後まで読んでみてください！
アスベスト（石綿）とは？
アスベスト（石綿）は、天然の繊維状鉱物で、耐熱性・耐久性・絶縁性に優れていることから、かつては建材や断熱材として広く使用されていました。
アスベストが使われていた理由
耐熱性が高く、火災を防止できる
耐久性が高く、建材の寿命を延ばせる
加工がしやすく、コストが低い
アスベストが使用されていた場所
| スレート屋根 | 屋根材にアスベストが含まれていることが多い |
| 吹き付け材 | 壁や天井に使用 |
| パイプ保温材 | 断熱用として配管に使用 |
| ビニール床材 | クッション性のある床材に含まれていることがある |
アスベストは1970年代からその危険性が指摘され、2006年には全面使用禁止となりました。
しかし、過去に建てられた建物ではまだアスベストが残っている可能性があります。
アスベスト（石綿）の危険性とは？
アスベストの最大の問題点は、その微細な繊維が空気中に飛散し、それを吸い込むことで健康被害を引き起こすことです。
アスベストを吸い込むことによる健康リスク
| 中皮腫 | アスベストが原因とされる代表的な疾患で、発症までに20年〜50年かかることが多い。治療が難しく、進行が速いのが特徴。 |
| 肺がん | アスベストを長期間吸入した結果、肺がんを発症するケースがある。喫煙と併用するとさらにリスクが高くなる。 |
| 石綿肺（アスベスト肺） | アスベスト繊維が肺に蓄積し、肺が硬化してしまう病気。呼吸が困難になり、慢性的な呼吸不全を引き起こす。 |
アスベストが飛散しやすいタイミング
| 建物の解体時 |
| リフォーム工事時 |
| 地震や台風など自然災害で建物が損壊したとき |
アスベスト（石綿）の飛散を防ぐ方法
アスベストの飛散を防ぐには、適切な封じ込めと除去作業が必要です。
専門業者による封じ込め作業
アスベストが含まれる建材を専用の薬剤で固める
飛散を防止するために養生（カバーリング）を行う
飛散防止措置
作業員は防塵マスクや防護服を着用
周囲をビニールシートで密閉
解体作業中は散水を行い、粉じんが飛散しないようにする
アスベスト（石綿）撤去にかかる費用と助成金
アスベスト撤去には一定の費用がかかりますが、補助金や助成金を活用できる場合があります。
撤去費用の相場
戸建住宅のアスベスト調査・撤去費用：約30万円〜80万円
吹き付け材の除去費用：約50万円〜150万円
助成金・補助金制度
地方自治体が実施しているアスベスト撤去補助金制度
条件を満たせば、最大50万円の助成金が受けられるケースも
アスベスト（石綿）解体時の注意点
アスベストを含む建物を解体する場合、以下のような点に注意が必要です。
事前調査が必須
アスベストの有無を専門業者に確認
事前に報告書を提出することが義務付けられている
無許可業者に依頼しない
国の許可を受けた専門業者に依頼することが必要
無許可の業者による不適切な除去は法的に罰せられる可能性がある
近隣住民への配慮
作業前に近隣住民に説明を行う
作業中の粉じん飛散を最小限に抑える
まとめ
アスベスト（石綿）はかつて優れた建材として使用されていましたが、その健康被害の深刻さから現在では使用が禁止されています。
アスベストの解体や除去には専門的な技術と知識が必要であり、飛散防止策や健康被害のリスク管理が重要です。
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