こんにちは！中四国でアスベスト（石綿）調査・除去工事をおこなっています西日本アスベスト調査センター（NARC）のブログ担当です。

アスベスト調査が義務化されたことで、

「どの建物が対象なのか」

「具体的な調査方法はどうなるのか」

といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか？

この記事では、アスベスト調査の義務化が必要な理由や調査の手順、違反時の罰則についてわかりやすく解説します。

また、アスベストが含まれる建物の安全性を守るための調査対応方法もご紹介しますので、建築業界の方や解体・改修工事を検討されている方はぜひ最後まで読んでみてください！

アスベスト調査の義務化はなぜ必要か？

アスベスト（石綿）は、かつて建築材料として広く使用されていましたが、人体への有害性が確認され、現在ではほとんどの用途で使用が禁止されています。

特に解体や改修時にアスベストが飛散することで、肺がんや中皮腫などの重篤な健康被害を引き起こすリスクがあるため、アスベスト調査の義務化が進められました。

アスベストの健康リスク

アスベスト繊維は非常に細かく、吸い込むと肺の奥にまで入り込みます。これが蓄積すると肺がんや肺線維症、中皮腫といった深刻な病気を引き起こす可能性があるため、アスベストが含まれる建物の取り扱いには慎重な管理が求められます。

アスベスト使用の歴史と背景

アスベストは1970年代から1990年代にかけて、断熱や防音、耐火性に優れた建材として使用されてきました。そのため、当時に建てられた建物や施設にはアスベスト含有の建材が使用されている可能性が高いです。近年の法改正によって、アスベスト使用が制限されましたが、過去に建てられた建物では現在もリスクが残っています。

アスベスト調査の義務内容と対象となる建物

2020年に改正された石綿障害予防規則（石綿則）では、解体や改修工事を行う際、アスベスト含有建材の有無を事前に調査することが義務付けられています。

特に、以下のようなケースではアスベスト調査が必須です。

解体・改修工事の際のアスベスト調査義務

建物を解体する際や改修工事を行う際、アスベストが飛散する可能性があるため、事前に調査を行う必要があります。特に築年数が古い建物や、アスベストが使用されていた時代に建設された建物は重点的な調査が必要です。

一般住宅と商業施設の調査の違い

一般住宅でもアスベスト含有の建材が使用されている場合があり、改修工事前の調査が推奨されています。一方、商業施設や公共施設ではより厳格な調査基準が設けられており、アスベスト除去の方法も指定されています。

アスベスト調査の手順と必要な資格

アスベスト調査は専門的な知識を要するため、資格を持った調査員が行います。

具体的な調査の流れとしては、以下のような手順があります。

調査の流れと事前準備

アスベスト調査は、調査対象箇所の確認とサンプル採取が主な手順です。調査員はアスベスト含有が疑われる建材から慎重にサンプルを採取し、専門機関で分析します。結果が判明した後、調査結果に応じて適切な処理方法が検討されます。

アスベスト調査に必要な資格

アスベスト調査は専門性が高く、国家資格の「石綿作業主任者」や「石綿含有建材調査者」が担当します。これらの資格を持つ調査員は、安全性を確保しながら適切に調査を進める知識を有しているため、信頼できる調査が可能です。

アスベスト調査義務に違反した場合の罰則とリスク

アスベスト調査義務に違反した場合、事業者には罰則が科せられます。

違反行為が発覚すると、最大で罰金や行政処分が科される場合もあります。

調査義務違反による罰則

アスベスト調査を怠ったり、調査結果を虚偽報告した場合には、最大50万円の罰金や業務停止命令が科されることがあります。罰則により企業イメージが損なわれるだけでなく、取引先からの信頼も失う恐れがあります。

健康リスクと環境リスク

アスベストを適切に管理しないと、工事関係者や周辺住民に健康リスクが及びます。また、アスベストが飛散すると環境にも悪影響が出るため、社会的責任が問われることになります。

アスベスト調査義務への対応方法

アスベスト調査義務に対応するには、計画的な調査スケジュールと適切な管理が欠かせません。

以下はアスベスト調査義務に対応するための具体的な方法です。

迅速な調査実施と計画的な対応

解体や改修工事を計画する際には、できるだけ早くアスベスト調査を依頼し、結果に基づいて工事を進められるようスケジュールを組むことが重要です。迅速な調査は、工期短縮にもつながります。

信頼できる業者の選定

アスベスト調査の結果が正確であることは、安全対策の基本です。そのため、実績のある信頼できる業者を選ぶことが大切です。特に中四国エリアでは、実績と信頼のある業者が求められます。

まとめ

アスベスト調査の義務化は、建物解体や改修時における安全管理を徹底するための重要な取り組みです。

アスベストは健康被害を引き起こすリスクがあるため、調査を適切に実施し、結果に基づいた安全対策を講じることが求められています。また、調査義務に違反すると罰則が科され、企業の信頼性も損なわれるため、計画的な調査と信頼できる業者の選定が重要です。

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