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アスベスト成形版(レベル3建材)の正しい知識と安全な除去方法

こんにちは!中四国でアスベスト(石綿)調査・除去工事をおこなっています西日本アスベスト調査センター(NARC)のブログ担当です。

建物の解体や改修を検討されている方の多くは、「アスベスト」という言葉を聞いて、その危険性や除去費用について不安を感じていらっしゃるのではないでしょうか。特に、アスベスト(石綿)成形板は、住宅の屋根や外壁などに広く使われてきた建材であり、「レベル3」という比較的飛散リスクが低いとされる分類であるものの、その正しい知識と適正な対応が求められています。

この記事では、解体工事を控えた施主様が抱える「アスベスト(石綿)成形板」に関する疑問や悩みを解決するため、その定義から危険性、最新の法規制、そして安全な除去工事の手順まで、他のどの記事よりも詳しく、分かりやすく解説します。

この記事を読むと、アスベスト(石綿)成形板が具体的にどのような建材で、どの程度の危険性があるのか、法改正で何が義務化されたのか、そして安全・適正な解体工事を依頼するために必要な知識をすべて把握できます。

建物にアスベスト(石綿)成形板が使われている可能性があり、安全で適正な解体工事を進めたい方、特に岡山で解体工事をご検討中の方はぜひ最後まで読んでみてください!

アスベスト(石綿)成形板とは?基礎知識を徹底解説

アスベスト(石綿)成形板は、解体工事において非常に遭遇頻度の高いアスベスト含有建材です。その定義や使途、そして危険度の分類を正しく理解することが、安全な解体・改修工事の第一歩となります。

アスベスト(石綿)成形板の定義と特徴

アスベスト(石綿)成形板とは、アスベスト繊維をセメントやけい酸カルシウムなどの結合材と混ぜて、板状や筒状に固く成形した建材の総称です。これらの成形板は、高い耐火性、耐久性、断熱性といったアスベスト(石綿)の優れた特性を活かしながら、硬く密度が高く作られていることが最大の特徴です。この「硬く固められている」という特性が、後述する飛散リスクの低さに直結しています。

具体的には、スレート波板や窯業系サイディング、天井材などに使われており、一般の木造住宅から大規模な工場・倉庫まで、非常に広範囲な建築物に使用されてきました。

アスベスト(石綿)成形板が使用された主な建材と場所

アスベスト(石綿)成形板は、建築物の様々な部位にその姿を変えて使用されていました。主な建材と使用部位は以下の通りです。

建材の種類主な使用部位特徴・補足
スレート波板屋根、外壁住宅や倉庫、工場などで最も一般的な屋根材・外壁材。
住宅屋根用化粧スレート屋根いわゆる「カラーベスト」や「コロニアル」と呼ばれる製品。
窯業サイディング外壁外壁の化粧板として普及。防火性、耐久性に優れていた。
押出成形セメント板外壁、間仕切壁マンションやビルの外壁、ベランダの仕切り板など。
けい酸カルシウム板第1種内壁、天井、耐火間仕切り不燃材料として使用され、内装材として広く使われた。
ビニル床タイルPタイルとも呼ばれ、事務所や店舗の床材として利用された。

これらの建材は、1955年頃から2004年までの間に特に多く使用されたため、この時期に建てられた建物を解体する際には、アスベスト(石綿)成形板の存在を強く疑う必要があります。

なぜアスベスト(石綿)成形板は「レベル3」に分類されるのか?

アスベスト(石綿)含有建材は、その発じん性(粉じんの飛散しやすさ)に応じて、危険度の高い順にレベル1、レベル2、レベル3に分類されます。

アスベスト(石綿)成形板がレベル3に分類されるのは、アスベスト繊維がセメントや樹脂などの硬い結合材によってしっかりと固められており、通常の使用状態や非破壊での取り外し作業においては、石綿繊維がほとんど飛散しないためです。

レベル1の吹き付けアスベストが綿のように柔らかく、少しの振動でも大量に飛散するのに対し、レベル3のアスベスト(石綿)成形板は、密度が高く硬いため、その飛散リスクは極めて低いとされています。しかし、「飛散しにくい」だけであって、切断や破砕といった破壊行為を行えば、内部のアスベスト繊維が大量に飛散し、健康被害を招く可能性があるため、解体工事においては細心の注意が必要です。

アスベスト(石綿)成形板の危険性とその発じんリスク

アスベスト(石綿)成形板はレベル3に分類され、比較的危険度が低いとされていますが、油断は禁物です。不適切な取り扱いによって飛散リスクが高まる状況を理解し、適切な対策を講じることが重要です。

レベル1・2との違い:アスベスト(石綿)の飛散レベルの基準

アスベスト(石綿)レベルの分類は、アスベスト繊維が空気中にどの程度飛散しやすいか、つまり発じん性の高さに基づいて決定されます。

レベル発じん性主な建材例危険性・飛散リスク
レベル1著しく高い吹き付けアスベスト綿状で、わずかな衝撃でも高濃度の繊維が飛散。最も危険。
レベル2高い保温材、断熱材、耐火被覆材密度が低く、破壊すると繊維が飛散しやすい。レベル1に準ずる厳重な対策が必要。
レベル3比較的低い石綿含有成形板、仕上塗材セメント等で固く成形されており、非破壊での除去は低リスク。切断・破砕で飛散リスク急増。

レベル3のアスベスト(石綿)成形板は、レベル1やレベル2のような作業場の隔離養生や負圧除じん機の設置が原則不要な場合が多いですが、これは「原形のまま取り外す」という前提条件があるからです。

アスベスト(石綿)成形板が飛散するリスクが高い状況

アスベスト(石綿)成形板は硬い建材ですが、以下の状況ではアスベスト繊維の飛散リスクが急激に高まります。

  • 切断や破砕、研磨:解体工事中に電動工具などで切断したり、重機で一気に破砕したりすると、硬い結合材が壊れ、内部の繊維が大量に空気中に放出されます。
  • 経年劣化による破損:長期間風雨にさらされた屋根材や外壁材がひび割れ、欠け落ちるなど、建材自体が劣化・破損している場合、そこから繊維が飛散する可能性があります。
  • 不適切な運搬・廃棄:取り外した成形板を高所から投げ落としたり、運搬中に破損させたり、不適切な方法で埋め立て処分したりすると、アスベスト(石綿)繊維が飛散する原因となります。

解体工事を依頼する施主様も、これらのリスクを理解し、業者が非破砕の原則や湿潤化といった適切な対策を講じているかを確認することが重要です。

不適切な解体作業が招くアスベスト(石綿)の健康被害

アスベスト(石綿)繊維を吸い込むと、肺がんや悪性中皮腫などの深刻な健康被害を引き起こす可能性があります。特に、不適切な方法でアスベスト(石綿)成形板を破砕・切断する作業を行った場合、作業者だけでなく、近隣住民の方々にも粉じんが飛散し、健康被害を及ぼす危険性があります。

西日本アスベスト調査センター(NARC)の調査員として、過去に不適切な解体工事を行った現場を見ることがありますが、そこには必ず近隣住民からの苦情や、飛散による健康被害の不安が渦巻いています。施主様が信頼できる業者を選び、適正な工事を実施することが、すべての人々の健康を守ることに繋がります。

法改正で強化されたアスベスト(石綿)成形板に関する規制

2021年4月、そして2023年10月の法改正により、アスベスト(石綿)成形板を含むすべての含有建材に対し、規制が大幅に強化されました。解体工事を計画する上で、これらの最新の法規制を把握しておくことは必須です。

事前調査の義務化とアスベスト(石綿)含有建材の判断基準

2023年10月以降、すべての解体・改修工事において、建材にアスベスト(石綿)が含まれているかを事前に調査し、その結果を記録・保存・掲示することが義務化されました。アスベスト(石綿)成形板もこの義務化の対象です。

  • 事前調査の義務化:床面積の合計80m²以上の解体工事、請負金額100万円以上の改修工事など、一定規模以上の工事を行うすべての建築物等が対象です。
  • 特定建築材料の判断:アスベスト(石綿)含有建材は「特定建築材料」と呼ばれ、アスベスト(石綿)成形板も含まれます。調査は、設計図書等の確認(書面調査)と建材の目視確認で行い、必要に応じて分析調査を実施します。
  • 調査資格者:調査は、必ず「建築物石綿含有建材調査者」の資格を持つ者が行わなければなりません。

アスベスト(石綿)成形板の除去における作業基準の遵守

大気汚染防止法や石綿障害予防規則により、アスベスト(石綿)成形板の除去においても厳格な作業基準が定められています。

  • 非破砕の原則:前述の通り、アスベスト(石綿)成形板は原則として切断、破砕、穿孔などを行わず、原形のまま手作業で取り外すことが義務付けられています。
  • 湿潤化の徹底:ボルトや釘を抜く際など、やむを得ず一部を破砕・切断する必要がある場合は、事前に薬液や水で湿潤化し、粉じんの飛散を最小限に抑える対策が必須です。
  • 保護具の着用:作業者は、防じんマスク(区分3以上)や防護服などの適切な保護具を着用し、アスベスト(石綿)ばく露を防止しなければなりません。

これらの作業基準の遵守は、法令上の義務であり、解体工事の安全性と適正性を確保するために不可欠な工程です。

規制違反に対する罰則:解体工事を依頼する施主の責任

法改正により、アスベスト(石綿)対策の規制に違反した場合の罰則が大幅に強化されました。特に重要なのが、施主様にも責任が及ぶ可能性がある点です。

  • 事前調査結果の記録・掲示義務違反:解体工事業者には、最大50万円の罰金が科せられます。
  • 特定粉じん排出等作業実施の届出義務違反:レベル1、2建材の除去工事の届出を怠った場合、最大3ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。
  • 施主の責任:解体工事業者が法で定められた作業基準を遵守できるように、適切な工期と費用を確保することが、施主様の努力義務として定められました。不当に短い工期や低い費用で契約を強要し、結果として業者が不適切な作業を行った場合、施主様も指導・勧告の対象となる可能性があります。

岡山で解体工事を行う際は、適正な工期と予算で、法令を遵守できる業者を選ぶことが、施主様自身の法的リスクを回避する上で重要になります。

アスベスト(石綿)成形板の見分け方と事前調査の重要性

建物にアスベスト(石綿)成形板が使用されているかを正確に判断するには、専門的な知識と正確な調査が不可欠です。「見た目ではわからない」からこそ、専門業者による事前調査の重要性が増しています。

建材の種類によるアスベスト(石綿)成形板の特定方法

解体予定の建物にアスベスト(石綿)成形板が含まれているかを確認するための最初のステップは、書面調査(設計図書等の確認)と目視確認です。

  • 書面調査:建築時期(特に1955年〜2004年)、使用された建材の製品名や型番を設計図書や仕様書から確認します。国土交通省や建材メーカーのリストと照合することで、アスベスト(石綿)含有の可能性が高い建材を特定できます。
  • 目視確認:屋根、外壁、軒天、天井、床などに使用されている板状の建材(スレート、サイディング、ボード類など)を建築物石綿含有建材調査者が確認します。建材の厚さや模様、固定方法などから、アスベスト(石綿)成形板である可能性を推測します。

しかし、アスベスト(石綿)成形板は、ノンアスベスト(石綿不使用)の建材と見た目ではほとんど区別がつきません。「見た目が似ているから大丈夫」と自己判断することは非常に危険です。

目視と分析調査:確実なアスベスト(石綿)の有無の判断

書面調査と目視確認でアスベスト(石綿)含有の疑いが残る場合は、分析調査を実施して最終的な判断を下します。

  • 分析調査:専門家が建材のごく一部を採取し、専門の分析機関でアスベスト(石綿)繊維の有無と含有率を調べます。この分析結果が、アスベスト(石綿)対策の有無と作業レベルを決定する唯一の確実な証拠となります。
  • 「みなし」アスベスト(石綿)含有:設計図書などでアスベスト(石綿)含有が不明な建材について、分析調査を行わない場合、その建材は**「みなしアスベスト(石綿)含有建材」**として扱い、アスベスト(石綿)含有建材と同様の規制に基づいた除去作業を行う必要があります。

安全性を最優先し、余計な手間と費用を避けるためにも、分析調査による確実な判定をお勧めします。

事前調査を専門業者に依頼するメリット

アスベスト(石綿)事前調査は、解体工事を請け負う業者が自ら実施することも可能ですが、西日本アスベスト調査センター(NARC)のような専門会社に依頼することには大きなメリットがあります。

  • 正確性と信頼性:資格を持った専門家が、法令に基づいた正確な手順で調査を実施し、信頼性の高い報告書を作成します。
  • 中立性:解体工事を請け負わない調査専門会社であれば、不必要な工事を勧めることなく、中立的な立場でアスベスト(石綿)の有無とレベルを判定できます。
  • コストと工期の最適化:正確な調査結果に基づいて、アスベスト(石綿)成形板のみに絞った適正な除去計画を立てることができ、結果として工期短縮やコスト削減につながる場合があります。

岡山で解体工事をご検討中の方は、まずは専門の調査機関に相談することから始めることをお勧めします。

アスベスト(石綿)成形板の安全かつ適正な除去工事の流れ

アスベスト(石綿)成形板の除去工事は、法令を遵守し、飛散リスクを最小限に抑えるための適切な手順で進める必要があります。特に「非破砕の原則」と「湿潤化」の徹底が重要です。

除去作業の原則「非破砕」とは?

アスベスト(石綿)成形板除去作業の根幹は、「非破砕の原則」です。これは、セメントで固められた建材を元の形状を保ったまま、ボルトや釘などを一つひとつ丁寧に取り外し、破壊せずに建物から切り離すことを意味します。

メリットデメリット
アスベスト(石綿)の飛散を最小限に抑制できる。レベル3建材の最大の利点を生かした安全な工法です。手作業が主となるため、工期が長くなる傾向があります。
周辺住民への不安や健康被害リスクを大幅に軽減できます。重機による解体に比べ、人件費がかかる場合があります。
法令を完全に遵守し、罰則のリスクを回避できます。建材が大きく、破損しやすいため、作業に高度な技術と慎重さが求められます。

岡山で多くの解体工事を見てきた私の経験上、この「非破砕」作業を徹底するかどうかが、その業者のアスベスト(石綿)対策への意識の高さを測る重要な指標となります。

アスベスト(石綿)成形板除去における湿潤化の徹底

非破砕が原則ですが、ボルトや釘を抜く箇所や、やむを得ず切断が必要な箇所では、必ず湿潤化を行います。

湿潤化とは、薬液や水を作業箇所に十分散布し、アスベスト(石綿)繊維が飛散しないよう湿らせる対策です。これにより、仮に繊維が遊離しても、水分で重くなり、空気中に舞い上がるのを防ぐことができます。

  • 湿潤化の具体的な方法:一般的には、手動の噴霧器やジョウロなどを用い、建材の表面だけでなく、切断面や固定箇所にも十分に薬液を浸透させます。
  • 湿潤化のタイミング:切断・破砕作業を行う直前だけでなく、作業中も定期的に行い、常に湿潤状態を保つことが重要です。

解体工事でアスベスト(石綿)成形板を安全に取り扱う手順

アスベスト(石綿)成形板を安全かつ適正に除去・処理するための手順は、以下の通りです。

  1. 作業計画の作成・届出:事前調査結果に基づき、作業計画を策定し、労働基準監督署等への届出が必要な場合は速やかに行います。(レベル3は届出が不要な場合が多いですが、確認が必要です)
  2. 周辺への周知:近隣住民へ工事の内容、期間、アスベスト(石綿)対策について事前に説明し、不安を取り除きます。
  3. 作業前の養生と保護具の装着:作業場の周囲を防炎シートなどで囲い、作業員は防じんマスク、使い捨て作業衣などの適切な保護具を装着します。
  4. 非破砕による除去:原則、ボルトや釘を丁寧に外し、湿潤化しながら手作業で建材を原形のまま取り外します。
  5. 二重梱包:取り外したアスベスト(石綿)成形板は、破損しないよう注意しながら、二重のプラスチック袋(厚手)に封入し、アスベスト(石綿)含有物であることを明記します。
  6. 現場の清掃:除去作業後、作業現場の床や壁を湿式で清掃し、アスベスト(石綿)粉じんの残留がないことを確認します。
  7. 最終処分場への運搬・処分:適正に梱包されたアスベスト(石綿)成形板は、特別管理産業廃棄物収集運搬許可を持つ業者により、許可された最終処分場へ運搬・処分されます。

この手順を一つも省略することなく実行することが、施主様にとっても、作業員にとっても、近隣住民にとっても、最も安全で安心な解体工事に繋がります。

アスベスト(石綿)成形板除去工事の費用相場と内訳

解体工事を検討される施主様にとって、アスベスト(石綿)成形板の除去費用は大きな関心事の一つでしょう。適正な費用相場を知ることは、業者からの見積もりが妥当かどうかを判断する重要な基準となります。

建材の種類・面積によるアスベスト(石綿)除去費用の目安

アスベスト(石綿)成形板の除去費用は、主に建材の種類と施工面積によって変動します。

建材の種類除去費用の目安(単価)補足事項
スレート屋根材・波板約¥4,000~¥10,000/m²撤去面積が広くなるほど単価は安くなる傾向があります。
窯業系サイディング約¥5,000~¥12,000/m²壁面作業のため、足場費用が別途発生します。
ビニル床タイル約¥3,000~¥8,000/m²除去後に残る接着剤の剥離作業の有無で費用が変動します。

※上記の費用はあくまで目安であり、建物の立地条件(狭小地など)、建物の高さ、作業の難易度によって大きく変動します。

アスベスト(石綿)成形板は、レベル1やレベル2の建材と比較して、隔離養生が不要な場合が多いため、除去単価は比較的安価になります。しかし、非破砕による丁寧な手作業が求められるため、一般的な産業廃棄物処理費用よりは高額になります。

除去費用に含まれる主な項目と適正価格を見極める方法

アスベスト(石綿)成形板の除去費用には、以下の項目が主に含まれます。見積もりを受け取ったら、これらの項目が明確に記載されているかを確認しましょう。

  1. 作業人件費:非破砕作業を行う作業員や現場監督の費用。最も大きな割合を占めます。
  2. 湿潤化費用:飛散防止のための薬液、噴霧器などの資材費。
  3. 保護具・消耗品費:作業員の防護服、マスク、手袋、廃棄物梱包資材(二重袋)などの費用。
  4. 運搬・処分費用:特別管理産業廃棄物として指定の処分場まで運搬し、最終処分する費用。この費用が一般廃棄物と大きく異なります。
  5. 足場・養生費用:屋根や外壁の場合、安全かつ確実な作業のための足場設置費用(建物の高さで変動)。

適正価格を見極めるポイントは、「運搬・処分費用」が明確に区別されているかです。アスベスト(石綿)成形板は通常の産業廃棄物ではないため、一式料金ではなく、単価×数量で内訳が詳細に示されているかを確認することが、不当な高額請求を防ぐ鍵となります。

補助金・助成金の活用:アスベスト(石綿)除去コストを軽減

多くの自治体では、アスベスト(石綿)による健康被害の予防と飛散防止のため、アスベスト(石綿)調査や除去工事に対する補助金・助成金制度を設けています。

  • 対象となる工事:主にアスベスト(石綿)含有建材の分析調査費用や、特定のレベルの除去工事費用が対象となります。アスベスト(石綿)成形板(レベル3)の除去も対象となる場合がありますが、自治体によって要件が異なります。
  • 補助金額:費用の一部(例:1/3または2/3)または上限額(例:20万円~40万円)が支給されることが多いです。

岡山市や倉敷市など、岡山県内の各自治体でも制度が設けられている場合がありますので、解体工事を計画する前に、必ず最新の情報を確認しましょう。西日本アスベスト調査センター(NARC)のような専門業者であれば、これらの補助金申請手続きのサポートも可能です。

アスベスト(石綿)成形板の適正な廃棄方法と処理費用

アスベスト(石綿)成形板の除去工事が完了しても、適切な廃棄を行わなければ、環境への飛散リスクが残ってしまいます。法令に基づいた適正な処理と運搬が求められます。

特別管理産業廃棄物としての分類と処理基準

取り外されたアスベスト(石綿)成形板は、廃棄物処理法において**「石綿含有産業廃棄物」、または「特別管理産業廃棄物」に分類されます。特に、成形板はセメントで固められているため、一般的には「石綿含有産業廃棄物」として扱われますが、いずれにしても厳格な処理基準が適用されます。

  • 特別管理:通常の産業廃棄物とは区別され、運搬・処分には自治体から特別な許可を得た業者しか携わることができません。
  • 最終処分:処理されたアスベスト(石綿)成形板は、管理型最終処分場または安定型最終処分場のうち、石綿含有産業廃棄物の埋立処分が許可された区画で処分されます。

運搬・処分時のアスベスト(石綿)成形板の梱包方法

飛散防止の観点から、アスベスト(石綿)成形板の運搬・処分時の梱包は極めて重要です。

  • 二重梱包の徹底:除去した成形板は、丈夫なプラスチックの袋などに二重に梱包し、開口部をテープ等で完全に密閉します。万が一、外側の袋が破れても、内側の袋が繊維の飛散を防ぐためです。
  • 表示の義務:梱包材の外部には、「石綿含有産業廃棄物」または「非飛散性アスベスト廃棄物」であること、取扱いの際の注意事項などを分かりやすく表示しなければなりません。
  • 運搬方法:運搬車両は、石綿含有産業廃棄物の収集運搬許可を得ており、飛散防止のためにシートで覆うなどの対策を講じる必要があります。

不法投棄を防ぐための最終処分場の選定

アスベスト(石綿)成形板の不法投棄は、重大な環境汚染と罰則の対象となります。施主様は、解体業者が適正な最終処分場を利用しているかを確認する責任があります。

  • マニフェスト(産業廃棄物管理票)の確認:業者がアスベスト(石綿)成形板を処分場へ運搬する際は、マニフェストを交付し、処分完了後にその写しを施主様に交付することが義務付けられています。
  • 処分完了の確認:施主様は、マニフェストの最終確認票(E票)を受け取ることで、アスベスト(石綿)成形板が法令に基づき適正に処分されたことを確認できます。

西日本アスベスト調査センター(NARC)では、提携する運搬・処分業者も厳格に選定しており、法令を遵守した適正な廃棄処理を一貫して行っていますので、安心してお任せください。

失敗しないアスベスト(石綿)成形板除去業者の選び方

アスベスト(石綿)成形板の除去工事を成功させるには、信頼できる業者選びが最も重要です。法令を遵守し、安全かつ適正な作業を行える業者を見極めるためのチェックポイントを解説します。

信頼できる業者のチェックポイントと資格の確認

信頼できる業者を選定するために、以下の資格と実績を確認しましょう。

チェックポイント確認すべき資格・許可理由
事前調査の専門性建築物石綿含有建材調査者の在籍法令で義務付けられた事前調査を正確に行う能力を保証します。
除去工事の専門性石綿作業主任者の配置、特定粉じん排出等作業実施の届出(レベル1・2)実績アスベスト(石綿)除去に関する専門知識と現場での指揮能力を証明します。
廃棄物処理の適法性特別管理産業廃棄物収集運搬許可除去後のアスベスト(石綿)廃棄物を適法に運搬・処理できる許可です。
作業実績アスベスト(石綿)成形板(レベル3)の除去実績レベル3建材の「非破砕」作業に慣れた熟練の職人がいるかを確認できます。

岡山で解体工事を検討される際は、これらの資格と実績をすべて備えているかを確認することが、安全と適正費用の確保に直結します。

見積もりの内容を精査する際の注意点

見積もりを比較検討する際は、単に合計金額の安さだけで判断してはいけません。以下の点に注意して、見積もりの内容を精査しましょう。

  • 「アスベスト(石綿)成形板」除去費用が明確か:通常の解体費用と混ざっていないか、単価と数量が明記されているかを確認します。一式計上は不透明性が高いため避けるべきです。
  • 「運搬・処分費用」が適正か特別管理産業廃棄物としての単価が、相場から大きくかけ離れていないかを確認します。極端に安い場合は、不適切な処理を行うリスクがあります。
  • 「事前調査費用」が計上されているか:法で義務化された事前調査費用が含まれているかを確認します。調査費用がない場合、不適正な調査が行われる可能性があります。
  • 「工期」が適正か:非破砕作業は手作業が中心となるため、短すぎる工期は破砕作業による手抜き工事のリスクを示唆します。

アスベスト(石綿)対策の知識と経験豊富な業者を選ぶメリット

西日本アスベスト調査センター(NARC)のように、アスベスト(石綿)対策に特化した知識と経験が豊富な業者を選ぶことには、多くのメリットがあります。

  1. 法令遵守の徹底:最新の法改正にも完全に対応し、届出から作業基準まで、すべての法令を遵守した工事を実施します。
  2. 安全性・品質の保証:非破砕・湿潤化といった安全対策を徹底し、作業員や近隣住民への健康被害リスクを最小限に抑えます。
  3. トータルコストの最適化:正確な調査に基づき、必要な対策に絞り込むことで、不必要なコストを削減し、トータルで適正な費用に抑えることが可能です。
  4. 補助金申請のサポート:複雑な補助金申請手続きをサポートし、施主様の費用負担軽減に努めます。

岡山で解体工事をお考えの施主様は、実績と知識が豊富な業者に相談し、安全と安心を手に入れてください。

まとめ

本記事では、解体工事において非常に重要なアスベスト(石綿)成形板について、その特徴、危険性、法規制、そして安全な除去方法までを詳細に解説しました。

アスベスト(石綿)成形板は「レベル3」に分類され、比較的飛散リスクが低い建材ですが、切断や破砕といった不適切な作業は高濃度の石綿粉じんを飛散させ、深刻な健康被害を招く危険性があります。

安全で適正な解体工事を行うためには、以下のポイントを必ず押さえてください。

  1. 事前調査の徹底:法令に基づき、建築物石綿含有建材調査者による正確な事前調査を必ず実施し、アスベスト(石綿)成形板の有無を特定する。
  2. 非破砕の原則:除去作業は、原則として「切断・破砕を行わず、原形のまま手作業で取り外す」という作業基準を徹底する。
  3. 信頼できる業者選び:資格、実績、そして適正な見積もりを提示できるアスベスト(石綿)対策の専門業者に依頼する。

これらの対策を講じることで、施主様は法的なリスクを回避し、作業員や近隣住民の健康を守りながら、安心・安全に解体工事を進めることができます。

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法令遵守はもちろん、安全管理や環境保全の徹底、的確な調査と除去で多くのお客様から信頼をいただいています。
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Writer この記事を書いた人

西日本アスベスト調査センター(NARC)

1988年設立の当センターは、岡山を拠点に中四国エリアでアスベスト調査・除去を専門としています。豊富な経験と専門知識を持つチームで、安全かつ迅速なサービスを提供。このブログではアスベストに関する重要な情報や安全対策を発信していきます。

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